映画製作をテーマにしたアニメ映画は珍しかったので、最初から最後まで新鮮な気持ちで観ることができました。
また、作中で製作している、映画の『MEISTER』の主人公の人生観がその映画の新人監督であるジーンの人生観とうまくリンクしていました。
それに、編集作業をはさむことで観客が劇中劇の内容を、把握できない問題を起こさないようにする配慮が、自然にできていたことに感心させられました。
さらに、作中では劇中劇の上映時間を、とある事情で90分を越えないようにしていました。
なんと、この映画自体も90分にまとめられていて二重に目標を達成しているという製作者のとんでもないこだわりを感じることができるのです。
ただ、タイトルで「映画大好き」とまでいうポンポさんから映画好きだなと感じさせる話があまり出てこなかったのは残念でした。
「映画大好き」と言いつつ90分を超える映画はすべてダメと主張する姿にケーキ好きながら、甘いものが苦手だからチーズケーキしか食べない友人と同じ違和感を覚えました。
正直、この映画の「映画大好き」の看板はポンポさんより、映画にすべてをささげているジーンに与えたほうがしっくりくるでしょう。
上記で述べたように首をかしげるシーンはあったものの、全体的なストーリーのまとまりはしっかりしていたので、多くの人におすすめできる作品だと思います。
侍エンジニア 最悪